
ハースストーンのマリガンガイド
マリガンの仕様
ハースストーンではMTGと違ってマリガンが戦略の一部としてデザインされています。仕様は「先攻が3枚、後攻が4枚をデッキから引き、任意の枚数を脇に置いた後、それと同じ枚数をデッキから引き、最後に脇に置いたカードをデッキにまぜる」です。
難解なルールの説明書というものが無く”プレイすればわかる”がハースストーンの特徴なので、このマリガンルールを知らない人も結構いると思います。
「あー、マリガンしたカード引いた、いらねぇー」と思っていたのは、実はデッキに含まれている二枚目のカードだったというわけです。
マリガンしたカードがデッキに戻っていくアニメーションがあるので、誤解しやすいですが、実はマリガンで戻したカードはマリガンで引くことは絶対にありません。
マリガン表
さて、これを踏まえた上でマリガンを考えてみましょう。
マリガンで知りたいことといえば「何パーセントくらいで引きたいカードが引けるんだろう?」ですよね。
ウォリアーであれば烈火の戦斧、シャーマンであればトンネル・トログを引きたいと誰もが思うはず。
ただ、引きたいカードが二枚以上あるという場合もあります。
例えばウォーロックのZooデッキなら1マナが8枚位入っていることもあるので、1マナのどのカードを引いてもOKというなら確率は上がります。
多少計算が複雑なのでわかりやすく表にしてみました。
引きたいカードを最低1枚引ける確率です。
先攻 | |||
引きたいカードの総数 | マリガン前にドローしている確率 | 0枚キープしてドローできる確率 | 1枚キープしてドローできる確率 |
1 | 10.00% | 14.40% | 10.84% |
2 | 19.00% | 26.73% | 20.50% |
3 | 27.10% | 37.29% | 29.11% |
4 | 34.39% | 46.32% | 36.80% |
5 | 40.95% | 54.05% | 43.65% |
6 | 46.86% | 60.67% | 49.75% |
7 | 52.17% | 66.33% | 55.20% |
8 | 56.95% | 71.18% | 60.05% |
後攻 | |||
引きたいカードの総数 | マリガン前にドローしている確率 | 0枚キープしてドローできる確率 | 1枚キープしてドローできる確率 |
1 | 13.33% | 18.64% | 14.94% |
2 | 24.89% | 33.80% | 27.65% |
3 | 34.90% | 46.14% | 38.46% |
4 | 43.58% | 56.18% | 47.65% |
5 | 51.11% | 64.35% | 55.47% |
6 | 57.62% | 70.99% | 62.13% |
7 | 63.27% | 76.40% | 67.79% |
8 | 68.17% | 80.80% | 72.60% |
例えば烈火の戦斧を絶対引きたい場合、一番左の列の2を見て、その右側の確率を見ればマリガン前のドローですでに烈火の戦斧を持っている確率がわかります。
そこで不幸にも引けなかった場合はさらにその右側を見れば、全枚チェンジした場合の1ターン目のドロー後に烈火の戦斧を引いている確率がわかります。
さらに、マリガン時に烈火の戦斧以外のカードを1枚キープした場合の確率も載せておきました。
実際には斧は2ターン目までに引ければいいので、さらに1ドローの猶予があり、確率が少しだけあがることになります。
余談ですが1ターン目のドロー後に烈火の戦斧が1枚も引けなかったとき、2ターン目に引く確率は先攻7.54%、後攻7.84%です。
応用
もう少し実践的な話をしましょう。例えば引きたい1マナカードが2枚デッキに含まれていて、先攻でマリガン前にそのカードが引けなかった場合です。
全マリガンしてもそこから引ける確率は26%と低いです。
それなら2マナをあえてキープすることで大事故を防ぐことができます。
マリガンでキープすれば1マナを引ける確率は下がりますが、1ターン目に動けなくても2ターン目で遅れを取り戻せるかもしれません。
注目して欲しいのが、後攻なら1枚キープしても先攻が全マリガンするより引きたいカードを引ける確率がわずかに高いということです。
デッキの質が同じなら後攻では「重いけど試合中に絶対引きたいカード」を1枚キープしても不利にならないのです。
この表は闘技場でも役に立ちます。
表を眺めると欲しいカードが7枚以上あれば、大体2試合に1回は、マリガン前に1枚は引いている確率になります。
マリガン前に引いていれば安定したマリガンができるので、かなり有利です。
これを知っていれば、闘技場で1マナと2マナのミニオンの総数が7枚以上あれば事故を減らせることが理屈として納得できるようになります。
逆に8枚入っているのに後攻で一枚も引けなかった場合、完全な”事故”として諦めもつきます。
その他にもアグロデッキやミッドレンジデッキを構築する時にも役に立ちます。
アグロデッキは1ターン目に必ず1マナミニオンをプレイしたいので最低でも5枚以上は必要だというのがわかります。
さらに7枚あればマリガン前にすでに引いている確率も高いので、それ以外のカードを吟味する余裕が出てきます。
ミッドレンジデッキの場合は1ターン目に1マナミニオンがあれば強いけれど、後半には引きたく無いので最低限にしたいところです。
1枚では確率が低すぎるので、最低2枚が落とし所でしょうか?
2枚ならマリガンで1枚引いていれば残り1枚なので、後半に引いても失速しにくくなります。
さらに後半でも役にたつ1マナを加えれば1ターン目の動きが強化されることもわかるでしょう。
このようにマリガンでは確率を知ることはとても重要です。しかし、マリガンの奥深さは序盤の動きに合わせるだけではないのです。
相手によって3マナ以上のカードをキープすることもあるのです。
大切なのは「何を引けば勝率が上がるか?」なので常にそれを考えたマリガンをしましょう。