iPad mini RetinaとProcreateとBamboo Stylusでどこまで描けるかに挑戦。
では、最後の仕上げをやっていきます。
これが元画像。
まずは、被写界深度を擬似的につけるためにぼかしをいれていきます。
被写界深度って、なんぞやっていうとカメラ用語でピントの焦点範囲を指します。
要は強調したい部分だけハッキリ見せて、それ以外をぼかすという表現です。
フィルターのアイコンからGaussian Blur(ガウシアンブラー)を選んでぼかします。
ガウシアンブラーってなんだか難しそうな単語ですけど、ガウス関数を使ったぼかしって意味です。
まあ、こんなことを知っても意味は無いのでスルーでOKですよw
違いがわかるかなー?
元画像よりごちゃごちゃした感じがなくなって、視線がピントのあっている部分にいくと思います。
次は、画面に派手さを加えましょうか。
クロスレンズフィルターを再現してキラキラを追加します。
クロスレンズフィルターっていうのはカメラに装着する物理的なレンズフィルターのことで、これをつけて写真をとると、明るい部分に十字の光が写ります。
こんな感じです。
Procreateのプリセットからブラシをカスタマイズして描いて、コピーして増やしました。
プリズムで光を分解したようなグラデーションができるので、そこも奇麗に塗り分けます。
さっきより派手さが出たと思います。
実際のクロスレンズフィルターは夜景に使われる事が多いですね。
昼間だと明るすぎてクロスの光が目立ちすぎるんです。
でも、絵ならいくらでも加減できます。
次は色の調整です。
まずはフィルターからCurvesを選んで、全体に青みをつけます。
左側に並んでいるアイコンは上から、全体の明度、赤色の明度、緑色の明度、青色の明度になっています。
全体に青みをつけたいので、Bと書かれたアイコンをタップして青色のカーブを表示させます。
中央に表示されるグラフは横軸が明度の分布、縦軸が明度になっています。
あまり直感的じゃないので、難しいかも。
グラフの左が一番暗い部分で、右が明るい部分なわけです。
ですから真ん中に通っている斜め線の左側の●をドラッグして真上に上げてやると、画像の一番暗い部分が明るくなります。
注意するのが、一番暗い部分以外も少し明るくなっていることです。
斜め線のグラフをよく見れば、真ん中の部分も少し上にずれていますよね。
そのずれた分だけ明るくなっています。
だけど、明るい部分になればなるほど、その影響は少なくなっていきます。
わかるかなー?
ちょっと難しいですよね。
実際、使ってみるのが一番早いかも。
一番ポピュラーな使い方としては、S字を描くようなセッティングにしてコントラストを上げる方法です。
若干青みがついたのがわかりますか?
奥にいくほど青みを濃くしています。
次は、真ん中の二人をもう少し強調したいと思ったので、輪郭に光を足しました。
レイヤーから選択範囲を作って塗り分けます。
これをぼかしてから切り抜いて、スクリーンで重ねます。
すると、こんな感じになります。
どこが違うのかわからないですねw
一つ一つは小さい変化ですが、それの積み重ねなんです。
最後に、全体の色と細部を調整して完成です。
元画像と比較するとこうなります。
左が元画像。
拡大してみないと、違いがわかりにくいなw
iPad mini RetinaとBamboo Stylusを使って、これでもかと描き込んでみたわけですけど、特に不便は感じなかったですね。
一つだけ、ちょっと困った事といえば、iPad mini Retinaがどこにでも持っていけてしまうので、アングルがまちまちになってしまうことかな。
目との角度がちょっと変わると、パースが付いて見え方が変わるので、そこだけ気をつけた方が良いかも。
特に机の上に置いて覗き込むスタイルで描くと、上下のバランスが変わって、上の方を気づかないうちに大きく描いてしまうかも。
描いている最中は集中していて気づきにくいので、できるだけiPadが顔の方を向くような位置に固定してやるのが良いと思います。
Bamboo Stylusに関しては、まあ、いまさら書く事もないですね。
バッテリーレスで筆のように使える便利なスタイラスです。
ペンというよりゴムの筆みたいなもんだと思うとイメージしやすいと思います。
もう3年近く使っているんですが、6個あった換えゴムが残り1個になってしまいました。
なんだかんだ言って、割ともちますね。
買ったばかりの時は、慣れていない上に、使用頻度も高いので、すぐに破けてしまいがちですけど。
Procreateについては、もうこれ以外のアプリの選択肢は無いなというようなレベルで完成しています。
iOS8になったら、どう変えてくるのか、今から楽しみです。
というわけで、長々と続けてきたProcreate 2.0 メイキングも今回で最後です。
お疲れさまでした。