ラベル

2014年9月6日土曜日

Wacom ICS2 vs Adonit Jot Touch PP


ファイッ!

WacomのIntuos Creative Stylus 2が10月3日発売ということで、誰しも気になるのが「Jot Touch with PixelPointとどっちが良いのよ?」だと思います。

というわけで、発売前ですが数値上の対決をさせてみました。

Round 1 「ペン先の細さ」

なにはともあれ、まずはペン先の細さでしょう。
ペン先が細ければそれだけ画面の視認性が向上します。

ICS2 直径 2.9mm
JTPP 直径 3.18mm

わずかながらICS2の方が細いようです。
まあ、後だしのICS2の方がカタログスペックの見栄えで有利なのは致し方ないところ。

それと、細さとは関係ないですが、ICS2はペン先が摩耗または欠損しても自分で取り替えることが可能です。
一方JTPPの方は不可能です。
現実として、JTPPの尖端が摩耗するまでの時間より新機種に買い替える日の方が早いと思います。
ですが、ペン先が摩耗しにくいというのは、言い換えると”摩擦力が少ない”ということにもなるので、交換式の方が摩擦力を稼げるはず。
その分ペン先が滑らないようにすることが可能だと思います。

Round 2 「バッテリー」

次はやはりバッテリー。
尖端が細いスタイラスは電気的な補助がなければiPadを反応させることが出来ません。
そのためバッテリーを内蔵するわけですが、絵を描くという作業は意外と時間がかかります。
朝に描き始めたのが気がつけば夜だった、なんてのはよくある事です。
ですからバッテリーの持ちというのは非常に重要になってきます。

ICS2 最大26時間
JTPP 最大11時間

これは、大差がつきましたね。
たとえワコムが話を盛っていたとしても、これだけの差がつくのは大きい。
常にバッテリーをフル充電させておけるわけでもないですからね。
半分の状態でも13時間使えるのはありがたい。

ついでにフル充電時間も載せておきましょう。

ICS2 120分
JTPP 90分 

これはJTPPの方が早いです。
バッテリー容量そのものが小さいようですね。

それと、充電器の形状も書いておかなければならないでしょう。
ICS2は普通のマイクロUSB-USB形式のケーブルで充電が可能です。
出先でも、忘れた or 無くしたとしても量販店、コンビニでandroid用の充電器が購入可能です。
androidはマイクロUSBが主流なのでスマホの充電器でも充電が可能だと思います。

一方JTPPは専用の充電ドックが必要で、見た目はカッコいいですが、汎用性に乏しいです。
自宅と会社で使う、なんて場合も充電ドックを持ち歩くか、高価な充電ドックを別途購入しなくてはいけません。
これはモバイルデバイスとしては、無視できないところですね。
ICS2の方はケーブルも収納できる専用ケース付きというのも特筆すべきポイントです。

Round 3 「重量」

ペンが軽いか重いかは、ハッキリいって好みの問題です。
軽いペンが好きな人もいれば重いペンの方が安定するという人もいるでしょう。
でも、長時間の作業では軽い方が疲労度は少ないです。

ICS2 19g
JTPP 20g

1gですが、ICS2の方が軽いようです。
ですが、そこまでの差ではないですね。
むしろバッテリー容量が多いはずのICS2がJTPPと同程度の重さという事の方が驚きです。

ついでにペン自体の直径も載せておきましょう。
太い方が握りやすいという人もいると思いますが、液晶上に絵を描く場合、ペンの太さで絵が隠れてしまう部分が極力少ない方が圧倒的に描きやすいです。

ICS2 10mm
JTPP 12mm

JTPPの方がわずかに太いようです。
ただしICS2は握りの部分へ向かってわずかに太くなっている形状なので、視認性でいえばそれほど差は無いと思います。

Round 4 「独自機能」

JTPPもICS2も独自機能があります。
JTPPの場合はAdobe社のAdobe Creative Cloudで、クラウドを使ったコピペやファイル操作が可能です。
ICS2も負けじとワコムクラウドとドロップゾーンという同じような機能を用意しています。
もちろん、これらの機能はアプリが対応していなければ使えません

これは後だしのワコムの方が圧倒的に不利でしょう。
それにワコムには自社の強力なソフトが無いので、Photoshop有するAdobeを押しのけてスタンダードになる可能性は皆無です。
断言できます。
ノーチャンです。

それでもワコムクラウドを用意したのは、マーケティングの面で派手さが欲しかったのかもしれません。

ただし、Adobeの方にしても、数年後には黒歴史になっている可能性もあるので、何とも言えないところですが。

やはりProcreateが、どちらを採用するかで決まるんじゃないでしょうか。

Round 5 「価格」

最後に争うのは、もっとも重要と言っても過言ではない価格です。
単純に性能が同じようなものなら安い方が良いに決まっています!
9月6日現在でアマゾンで買える値段を調べました。

ICS2 9,158円
JTPP 13,800円

その差4,642円。
これはちょっとデカイですね。
JTPPは1,380円分のアマゾンポイントがつくので、実質1,380円引きと考えても3,000円近く差があります。
ワコムはかなり頑張った価格設定をしたようです。
ICS1は在庫の山だったようで、大幅な値下げをしてさばいていましたが、それだけ背水の陣ということなのでしょう。

以上5つのポイントで争ったWacom ICS2 vs Adonit JTPPの結果は、どうやらワコムのICS2が勝ちのようです。

もちろんただのカタログスペックなので、実際に使ってみなければどちらが優れているかはわかりません。
それに次の新機種を発表するのはAdonitの方が先でしょう。
でも、ICS2で勝負するワコムの本気度はよくわかりました。
ICS1の様な、付け焼き刃の印象は、まったくありません。

これは発売日が楽しみですね。







Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...