ラベル

2011年6月25日土曜日

楽曲制作の第一歩

音楽の作り方ってどんなものでしょう?
私は、音楽については本当の素人なのではっきり言ってわかりません。
ちなみに小学校の音楽は2でしたし(5段階で)カラオケももっぱら聞き役です。
なので音楽的アプローチはこの際考えないで、絵画的アプローチから音楽を作ってみようと思います。


まず、絵の描き方から考えてみましょう。
これはすぐわかります。
物を見て見たままを素直に描けばいいのです。
ただし、それが上手な絵になるかどうかは別問題です。

私は今でも、絵を描き始めた頃に描いた絵を保存しています。
お世辞にも上手いとは言えません。
何故か?
慣れていないのもありますが「自然の法則を知らなかった」からだと思います。
例えば四角い物体を斜め上から見たらどんな形に見えるかとか、人間の骨格はどんな形をしているかとか、そういった知識がまったく無かったからです。

とすると、音楽でもそういった法則を勉強するのが一番の近道だと思います。
では、その勉強はどうすればいいのでしょう?

絵の場合、単色画のドローイング(フランス語でデッサンと呼ばれるものです)から始めるのが一番いい方法です。
なぜ、ドローイングがいいのか?
絵に必要な最低限の要素で、物の形や光の陰影を勉強できるからです。

では、音楽には「物の形や光の陰影」に相当するものがあるのでしょうか?

物の形は、ひとまず置いておいて光の陰影から考えてみましょう。
先日紹介した色の三要素のうち明度が、光の陰影にあたります。
色の三要素のうち二つの要素は考えなくていいので習得が容易です。

では音で色の明度に相当するのはなんでしょうか?
音色は明らかに違う感じがしますし、音強もなんとなく違うような気がします。
ということは音高でしょうか?
音高とは、音の高低、例えば女の人の声が高くて、男の人の声は低い。といったことに相当します。
つまり、音色や音強を無視して音高だけを考えて練習するのが楽だということになります。

音楽にとって音高が一番重要だと言うのはなんとなくわかりました。
でも、音高と一口にいっても掴みどころが無いように思えます。

絵の場合、光を10段階程度に簡略化して考える方法があります。
無限段階でアナログな光を10段階にデジタル化するわけです。
ということは音もデジタル化したらわかりやすいわけです。
これは音階に相当するのではないでしょうか?
鍵盤楽器のピアノは最大88段階にデジタル化しています。
しかし88段階はちょっと多すぎる…。
調べてみると、さらにオクターブというもので区切られていて、1オクターブは12の鍵盤で構成されているようです。
まだちょっと多い…。
さらに調べてみると、12の鍵盤のうち黒い黒鍵が5と白い白鍵が7に分かれているらしいです。
さて…ここが問題です。
白と黒どっちがいいか…。
なんとなく白の方が良さそうにも思います。
小学校で使ったピアニカも黒いのは押しにくかった思い出しかありません。
でも、ここは絵の法則に従うことにします。
「最初はできるだけ簡単に」です。
光も10段階より5段階、5段階より2段階の方が簡単なんです。
多いほうが表現力は増えますが、少ないほうが時には魅力的な場合もあります。
音楽教本でも普通は白鍵からなんでしょうけど、最初は自分の理論を信じて黒鍵を軸に考えていこうと思います。

さて、次は物の形を知ることについてです。
音楽の「形」ってなんでしょうか?
リズムのようなメロディのような…でもリズムは少し単調すぎるかもしれません。
ちなみに絵にも「リズム」があります。
リズミカルな筆の運びや模様の連続性がそれに相当すると思われます。
そう考えると物の形とは違うような気がします。
そうなるとメロディを知ることが重要なのではないでしょうか?

では、メロディを知るにはどうしたらいいのでしょうか?
絵の場合「目で観察して、そのまま描く」これ以外ありません。
ここで行き詰まります。
絵の場合、自然物を観察することができます。
ですが、音楽の場合、自然物を観察するのが難しいのです。
そもそも自然の音楽ってなんでしょう?
鳥のさえずりや人の声や風や波の音でしょうか?
ちょっと私たちが考える音楽とは離れているような気もします。
原理的にはそうなのでしょうけど、練習の題材には向いてないと思います。
ここは仕方なく「他人の創作物の模倣」から入ることにします。
絵の場合も練習で「他人の創作物の模倣」をよくします。
ですが、そこからは他人のフィルターを通した情報しか入ってきません。
創作のヒントが隠されていることもありますが、最初は自然物の模倣が一番いいと思います。
建築家ですがガウディが残した「自然から学ばなければならない」という言葉は真理をついている気がします。

多少、疑問が残りますが、とりあえず方向性は決まりました。
「黒鍵のみ」を使って「他人の創作物を耳で観察」して「そのまま写し取る」ことをしてみましょう。

でも黒鍵のみの曲ってあるのかな?