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2014年4月13日日曜日

iPadで滑らかな線を引くために必要な二つの知識


iPadで絵を描きはじめた人が、まず躓くのが「なぜか線がヨレヨレになる」だと思います。
なぜ、そうなるのか?がわかればiPadでも奇麗な線画が描けますよ。


「奇麗な線を引くためにはどうしたらいいか?」
それにはまず、iPadというハードの特性を知る必要があります。


これは、iPadに定規をあてて物理的にまっすぐな線を引ける状態にしてゆっくり引いた線です。
縦横の線はまっすぐ引けているのに、斜めの線はフニャフニャになっているのがわかりますか?
もちろん斜めの線もしっかり定規で引きました。
”まっすぐ引いているにもかかわらず、ヨレヨレになる”んです。

なぜ、こんな結果になるかというと、iPadのタッチセンサーの特性が関係しています。

iPadは「ITO(透明伝導膜)方式」という技術を使ったセンサーで指を感知します。
一般的に静電容量方式と言われる技術です。
これはガラスの下に縦横方向へ格子状にセンサーが並んでいて、タッチされた部分の静電容量の変化を読み取ります。
と言われてもチンプンカンプンでしょうが、要は”格子状にセンサーが並んでいる”という部分が絵を描くときには重要なんです。
このため、斜めの線を引く場合、センサーとの距離が一定にならず読み取り精度が落ちます。

そのため、斜め線はフニャフニャになってしまうのです。

この問題の解決方法は「できるだけ縦横方向へ線を引けるように仮想キャンバスを回転させる」です。
iPad自体を回転させても無意味ですよ。

さて、ハード的な特性は理解できたと思いますが、それと同時にソフト的な特性も理解しておくと、より奇麗な線を引く助けになります。

まず知っておきたいのが、あらゆるデジタルなアプリケーションというのは”連続的な情報の取得”ができません。
つまり指の位置をいつでも認識しているわけではないのです。
1秒間に数十回という間隔で”断続的に”センサーから指の位置情報を取得する事しか出来ないのです。
そのため、高速なストロークの線を引いた場合、線上の読み取り間隔に開きができます。

要するに、線を形成するための読み取りポイントの密度が、ゆっくり描いた線と速く描いた線では違う、ということです。

この問題を解決するため、アプリケーション内でポイントとポイントの間をなめらかに補完する処理が行われます。

だんだん訳が分からなくなってきましたねw
つまり大抵のアプリは”速い線ほどなめらか”なのです。
まあ、理屈はどうでもいいんです。
”速い線ほどなめらか”という事だけ頭に入れておけば大丈夫です。

iPadで、あなたの描く線がヨレヨレになるのは「斜め方向へ引いている」「線を引くスピードが遅い」の二つの理由があるというわけです。

この二つを注意すればiPadでもこのくらいの線画は十分描けるようになりますよ。





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