ラベル

2013年10月3日木曜日

Cubasisの使い方 Reverb編


イコライザーの次は、私の大好きなリバーブをいってみましょうか。
リバーブをかければ、どんな音でも、なんかカッコよくなっちゃう魔法のエフェクトです。



リバーブってなんぞやっていうと、『反響、こだま』のことです。
3DCGの経験がある人にわかり易く言うと「レイトレース」と同じようなものです。
絵描き用語でいうと「空気感」かな。
Reverberations=反響。
長いから略してReverb、なんでしょうか?
音楽用語って結構省略するのが多い気がします。
introとか。

一番身近な反響といえば銭湯ですかねw
あの「かぽーん」の「ーん」の部分がリバーブです。
もっとわかりやすいのは「やっほー」ですかねw
でも、実際に山に向かって「やっほー」って言って「やっほー」って返ってきたことのある人は、そんなにはいなさそうw

つまりリバーブエフェクトとは、何らかの壁にぶつかって跳ね返ってきた音をシミュレートする装置のことです。

もうちょっと視覚的にわかりやすい例をあげましょうか。
例えば、桶に水を張って、水面の真ん中を指で突いたとします。
そうすると波紋が出来て、桶の側面に何度も跳ね返り、とても複雑な波紋を作ります。
その複雑な波紋がリバーブです。
音の正体は空気の波なので、水の波と同じ性質があるんですよ。

さて、話を戻して、Cubasisの画面を見てみましょう。


パラメーターが三つあります。
もっと複雑なリバーブプラグインも世の中にはありますが、Cubasisは三つに絞ってわかりやすくなっています。

まず、Time。
これは何かと言うと音の反射が何秒続くか?という設定です。
sはsecondのs、つまり秒単位です。
長いほど、反射しやすい壁をシミュレートしていることになります。
普通の室内の壁は、柔らかくザラっとしているので、あまり音を反射せず、このTimeはものすごく短いことになります。
お風呂場なんかは固くツルっとしているので反射している時間も長めです。
実生活では、長いリバーブ音を聞くことなんて、そうそうないですから、リバーブが長いと非日常的で幻想的なイメージになります。

次に、Pre-delay。
これは、音が壁に反射して戻ってくるまでの時間の設定です。
これを増やすと、その分だけ原音から遅れてリバーブが聞こえるようになります。
単位はms、つまり1000分の1秒、1000ms=1sです。
音の波は、音速で移動するので、だいたい0.345m/msの速度になります。
そこから計算すると仮想室内の広さが求められます。
例えば、Pre-delayを20msにすると単純計算では仮想空間の広さが約7㎡程度になります。
ただ、これは音の出る場所と聞く人の位置がほぼ同じ、かつ、室内のど真ん中という条件の計算なので、内部処理はもっと複雑な計算をしているはず。
まあ、大体の目安と思ってください。

最後にBrightness。
これは、反響音の減衰の仕方の設定です。
反響音というのは反射を繰り返すたびに周波数の高域部分が減衰していって音質が暗くなっていきます。
ローパスフィルタを通した感じですね。
例えばBrightnessが100%だと高域部分の減衰が無いようです。
実際に聞いてみると、0%だと低域の部分しかのこらず「ぶ~ん」って感じですが、100%だと高域の部分が残っているため「ふわ~ん」と明るい感じになります。

もう一つ、右側にMixというパラメーターがありますが、これは原音とリバーブ音の混合割合の設定です。
下側ほどリバーブ音が小さくなり、原音が大きく聞こえます。
上側だと、リバーブ音が大きくなり、原音が小さく聞こえます。
要するにMixが低いと原音が「前に」でてきて、高いと「奥に」引っ込む感じに聞こえます。
音の遠近感を出すときに使えると思いますよ。

リバーブが他のエフェクトと決定的に違うのはシミュレーターだという所だと思います。
リバーブを深く知ると、不思議と絵も上手くなりますよ。
実際私もリバーブを勉強してから、画風が変わってきました。
不思議不思議。




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