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2011年8月3日水曜日

SketchBook Pro -レイヤエディタ編-

基本的な機能は、ほとんど備えているのがSketchBook Proのレイヤーエディターです。
上手く使えば、よりSketchBook Proの性能を引き出してやることが出来ます。



これがレイヤエディターです。
レイヤー数上限は12枚。ハイレゾモードでは4枚になります。

レイヤ1枚1枚に、『レイヤーを非表示』ボタン、『透明度をロック』ボタン、『レイヤーを削除』ボタンがあります。
『透明度をロック』はマスキングなどの技法に使うことができるので便利です。

レイヤーの下にレイヤーオプションとオペイシティ(不透明度)があります。
それぞれレイヤーごとに設定することが出来ます。
特に重要なのがレイヤーオプションです。
これを使いこなせば、誰でも簡単に美しい光が描けますよ。

レイヤーオプションには4つのモードがあります。
『Normal』(ノーマル)訳:通常ブレンドモード
通常状態のモードです。

『Multiply』(モルティプライ)訳:乗算ブレンドモード
現在のレイヤーの色とその下のレイヤーの色を掛け算するブレンドモードです。
基本色と合成色のRGBの各数値(0-255)をそれぞれ下記の計算式で計算して表示します。
基本色×合成色÷255=表示色
こうすると255より低い数値はより低くなります。
つまり、基本色が暗くなるってことです。
どんな色を合成しても基本色をより明るくすることは出来ません。
で、どんな時に使えるかというと、陰影の表現に効果抜群です。
明るい色から塗ると上手くいきます。


『Add』(アード)訳:加算ブレンドモード
現在のレイヤーの色とその下のレイヤーの色を足し算するブレンドモードです。
基本色と合成色のRGBの各数値(0-255)をそれぞれ下記の計算式で計算して表示します。
基本色+合成色=表示色
こうすると色が極端に明るくなります。
ただ、RGBの各数値が255になってしまうと真っ白になってしまうので、基本色と合成色が暗くないと、すぐ真っ白な結果になってしまいます。
どんな時に使えるかというと、光源体の表現に効果抜群です。


『Screen』(スクリーン)訳:スクリーンブレンドモード
現在のレイヤーの色とその下のレイヤーの色の加算結果から乗算結果を引くブレンドモードです。
計算式は
基本色+合成色-基本色×合成色÷255=表示色
です。
計算式が上記二つより複雑な分、処理が重くなりがちです。
こうするとどうなるかっていうと乗算の逆のような感じになり、色が明るくなります。
乗算とスクリーンは同じ部類だと思ってください。
どんな色を合成しても基本色をより暗くすることは出来ません。
どんなときに使えるかというと、反射光や霞のようなものの表現に効果抜群です。
暗い色から塗ってやると上手くいきます。



レイヤーエディタの一番下にあるアイコン群です。
左から『レイヤーの追加』、『レイヤーの複製』、『画像のインポート』、『下のレイヤと結合』です。
レイヤーの追加ボタンを押すと、最大12枚まで追加できます。

レイヤーの複製ボタンを押すと、選択したレイヤーのコピーを作ります。
レイヤーの複製とレイヤーオプションを使うと簡単な画像補正もできますよ。

下のレイヤと結合ボタンを押すと、選択したレイヤーと、そのすぐ下にあるレイヤーを結合して一つにします。
レイヤーの数が足りなくなった場合、結合して数を調整できます。

画像のインポートは、カメラロール、テンプレート、カメラから画像を取り込むことができます。
特にテンプレートが特徴的で、パース補助線、方眼紙、絵コンテ、ノートの罫線など、使えるものばかりがそろっています。
自分でテンプレートを作ってiPadに保存しておけば、もっと便利に使えますよ。
例として私が自分で作ったテンプレート画像を3つだけ載せておきます。

直線グラデ

黒丸グラデ

白丸グラデ

これ以外にもアルファグラデとかドットトーンとか作ってみたんですが、iOSではアルファチャンネル付きPNGを正確にサポートしていないみたいで、表示がバグります。
ファイルそのものはちゃんと扱えるんですが、サムネイルがおかしくなります。
なのでアップロードはしないでおきます。

で、これらのグラデーションをどう使うかというと、レイヤーにインポートしてレイヤーオプションの乗算やスクリーンとあわせて使います。
それからオペイシティやレイヤーの拡大縮小移動で調整して、消しゴムで切り抜いてください。
そうすると滑らかなグラデーションが使えますよ。

次回は、カラーエディタ編です。